梅雨真っ盛りのこの時期に、おバカなアングラー約2名
真夜中の奈良を越え、和歌山・古座へ再度の釣行き。
高速代をケチるか燃費をケチるかの判断の結果、“高速代高い
ヤローッ、ヤッパリ”ということで山越えを選択。
この選択が真夏の怖ろしい怪奇現象との遭遇をもたらすとは、
二人はこの時点で夢にも考えてはいなかったのでした。
そう。この御両人の脳裏には磯の風景と、弧を描くロッド、
海中に消し込むウキ以外の事は、どう考えたって浮かんで
こないのでした。
その点ノウテンキなアングラー。
それまでにいつもは迷わなかった、奈良五條までの道行きを何故
かしら明日香方面まで行き過ぎてしまい、五條に戻るまでに心細
い大和路を踏み切り越えの刑を何回も受けながら線路伝いに逆戻り。
ようやくいつもの十津川越え国道168号線突入。
和歌山新宮までの紀伊山中ドライブが始まるのです。
皆様。
紀伊半島の山は結構深いのですね。
川のせせらぎにはカジカが鳴き、夕暮れともなりますとこの山中
では、クマゼミよりもヒグラシが鳴き、風情をかもし出したりして
くれるのです。
それだけではありません。
真夜中の168号線は、人通りは勿論行き交う車も皆無と言ってよい
ほど、ガラガラなのですね。
しかも、鹿や、猪、野ウサギやナンヤカヤが路上にワガモノ顔で
バッコされていることもしばしば。
そんな山道を目指す古座まで、数時間の道行きの最中、この二人。
遭遇してはいけないものに遭ってしまったのです。
車中は一瞬の沈黙の次に、大のオトコが二人とも悲鳴をあげて
しまったのです。
デデデッ、出た~。(>o<)∂
それは、特大サイズの古老。
オタヌキサマなのでした。
師は彼等のことをタヌコウなどと
半ば怒りと憤慨そして、どうしようもない
情けなさに呆れるように、笑みを浮かべながら
嘆いているのでした。
ア~ッ。
今日の磯はこの時点で、半ば釣果報告は完了。
アングラーにとっては心霊現象より怖ろしい、オタヌキサマ
なのでしたm(_ _)m